Desert Rose〜comics



「砂の子」

<あとがき>

夜叉丸の死後、幼い我愛羅がどうやって生きてきたのかがとても気がかりでした。
我愛羅の周りにいる大人で唯一味方になってくれそうなバキに最後の手を差し伸べてもらいたくて
こんな設定にしました。(「砂の子」は、「砂忍バキ」の続きの物語です)
「大切な者を守る」ことを幼い我愛羅自身は、まだ未経験…
でも、もしも一緒に暮らすバキに危機が訪れれば、
精いっぱいの努力をしようとしたのではないかと思います。
それが、夜叉丸の死後、唯一差しのべられた温かい手ならば、失いたくないと思うのはごく普通の事だと思うのです。…
夜叉丸の裏切りに対する絶望が深ければ、深いほど、たった一つの光明でもあります。
「たとえ悪だとわかっていても人は孤独には勝てない…」
リーと戦った時の我愛羅のセリフは、「悪」である守鶴の力でさえも
孤独でいるよりは、ましだと思わせるセリフです。
バキの救出に幼いながらも尽力し、それが評価されずにその手を失うことになる。
カンクロウが正体をばらすまでもなく、禁を犯したことはすでに周知の事実でもありました。
そんなことが繰り返されることで我愛羅は、人を信じることをやめ、他者の為に何かをすることを諦めて行かざるを得ない…
それも全ては、人柱力としての我愛羅を風影が守るために行っていたとしたら……
父様のセリフにも「人柱力にしてお前の人生を奪い…母を奪い…母への想いを奪い…人々からの繋がりを奪い…命まで奪おうとした」
今回は、この中の「人々からの繋がりを奪い…」という部分にも着目し、こんなエピソードにしました。
6歳の子どもの経験にしては、あまりにも強烈すぎる夜叉丸の裏切り…
それは、その後にどんなエピソードを付け加えても決して越えられるものではなく、
また、越えてはいけないものだと思います。(原作のハイライトとという意味でも)
それでも我愛羅の孤独や復讐心の深さを考えると
もっともっと別の形での裏切りや父様に対する不信感の積み重ねがあったのではないかなと思います。
また、バキとのその後のやり取りを考えると多少なりとも二人の間には、他者とは違う関係性も感じられますし、
カンクロウやテマリに対しても、一応は一緒に行動したり側にいることを許している気がします。
(あのカンクロウを…というセリフもあるくらいですし)
始めてテマリやカンクロウと食事をするシーンでは、警戒する我愛羅、
そして、砂漠でカンクロウから差し出された固形食を不審に見つめる我愛羅、
これは、「絆」の回で、疑いもせずに差し出された固形食を食べている我愛羅に驚くカンクロウのシーンの前段です。
また、前半のバキ以外とは、まともに会話していない我愛羅の気持ちを描写するために
今回は、クリスタで素材として配布された3Dの猫(プー大佐様作成)をお借りし、会話させることで気持ちを描写しました。
最後のバキにアメショを届けるシーンは、バキとアメショへの感謝と、これから一人で生きていくことへの決意を込めました。

閲覧ありがとうございました。

(2015/11/15)

カン我★T愛「たこ焼き編」


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